今回は2020年8月1日に行われた「ポケモン日本一決定戦2020」で使用した構築の記事となります。
レンタル公開しました(2020年8月16日)
結果は4勝1敗でレート1549、順位は43位でした!
〇×〇〇〇
■ポケモン日本一決定戦2020とはwww.pokemon.co.jp
今回の大会は2月、4月、5月、6月に行われたインターネット予選で勝ち抜いた150名が参加して行われました。
上位4名が8月22日に開催される王者決定戦に参加できます。また上位50名にはPJCS2021の出場権利が付与されます。
開催形式は最大20戦まで出来るオンラインの仲間大会形式。2020年8月1日9:00~15:00の間にランクバトルなどと同様にランダムマッチで対戦が行われました。
自分は今大会のシリーズ5ルールに関して全く自信がなかったため、下手に上位4名を目指して対戦数を重ねて無駄にレートを溶かしてしまうよりも、上位50名のボーダーラインに達したら対戦を止めようと最初から決めていました。
戦略を例えるなら先行逃げ切りダイマックス!とにかく来年の権利を取ることを目指して構築を組みました。
■構築経緯
今回の大会で上位に来るだろうと自分なりに予想していた構築が3つありました。
①リザードン+フシギバナ+コータス
②バンギラス+トゲキッス
③アシレーヌ+ガオガエン+ゴリランダー
この3つの構築に対して勝率70%以上の結果を出せれば、他の構築や運の下振れで多少負けたとしても、上位50名にはギリギリ入ることが出来るのではないかというのが今大会の戦略です。
①と②の構築に強いポケモンを自分は考えるまでもなく知っていました。
それはPJNOで使用したギガイアスです。
ギガイアスはタイプ一致の強力な岩技と、高いこうげき種族値から繰り出すばかぢからで、①と②のフシギバナ以外のポケモンに対して圧倒的に優位に戦えます。ギガイアスをエースとして採用する事はかなり早い段階で決めていました。
あとは③の構築に対して強いポケモンを探さなければなりません。
の3体に対してフシギバナが強いという事は周知の事実です。
フシギバナは天候晴れ状態で特性ようりょくそを発動させて、高いすばやさを活かし相手の上から攻撃する事が一番強い戦い方だと思いますが、3つの理由からようりょくそフシギバナの構築は組みたくないと考えていました。
A.日本一決定戦に出てくるようなプレイヤーの方々は当然のように天候を変える手段を持ち合わせている。
B.必ずコータスとセットで構築を組まなければならない事が構築や立ち回りの自由度を失う。
C.ダイジェットを積んでフシギバナを上から倒せるポケモンが多く存在する。
以上の理由よりようりょくそフシギバナの採用を諦め、③に強そうな色々なポケモンを考察しましたが、フシギバナ以上にしっくり来るポケモンは思いつきませんでした。
そんなあるときフォロワーさんから最遅で特性しんりょくのフシギダネを頂く機会があり、そこでピンッ!と閃きました。
「最遅フシギバナならトリックルーム下での3体とも上から弱点を突いて倒せるんじゃね!?」
環境は都合よく最速モロバレルが流行しており、多くのポケモンがすばやさ実数値91以上に設定しているだろうと予想していたため、最遅フシギバナのすばやさ実数値76はトリックルームで十分に活かせそうだと感じました。
また不意の晴れ状態ですばやさを上げたくなかったため特性はしんりょくが望ましい。上手くしんりょくが発動できれば、珠キョダイベンタツでH252振りダイマックスアシレーヌを確定で倒せることも採用の後押しとなりました。
以上より、今回の日本一決定戦はギガイアスとフシギバナをトリックルームで活かすガチトリル構築で臨む事を決めました。
トリックルームを使う上で一番信用しているサマヨール、
サマヨールをサポートできるこのゆび持ちのトゲキッスとねこだまし持ちのガオガエン、
最後に高い素早さから挑発が使えるポケモンでトリルしても先制技の打点があるエースバーンを採用し、構築は完成しました!
■個別紹介
エースバーン
特性:リベロ
持ち物:きあいのタスキ
性格:せっかち
実数値:155-168-85-×-96-188
努力値:0-252-0-0-4-252
個体値:31-31-31-×-31-31
技構成:かえんボール / とびひざげり / ふいうち / ちょうはつ
調整は素早さと火力を最大にしたいためASブッパ。性格は防御に下降補正がかかるせっかち。後述のサマヨールと初手で並べた際に、相手のポリゴン2の特性ダウンロードで攻撃が上がるように調整してます。
命中不安ですが強力な技を反動なしでタイプ一致で打てる貴重なポケモンです。
初手から出して強力な技で相手を削ったり、上からちょうはつを打つことで相手の変化技を防ぐ事が出来ます。ふいうちを採用する事でトリル下でも腐らずに先制して攻撃できます。きあいのタスキを持たせて行動保証があるため、後発で出してスイーパー的な働きも期待しての採用です。
フシギバナ
特性:しんりょく
持ち物:いのちのたま
性格:れいせい
実数値:179-×-112-167-120-76
努力値:188-0-68-252-0-0
個体値:31-×-31-31-31-0
技構成:リーフストーム / ヘドロばくだん / だいちのちから / まもる
特性しんりょくの最遅個体。採用理由は構築経緯の通りです。
Hは珠ダメ最小になるように調整。Cは足りないため特化最大。Bあまり。
トリル下で晴れていた際に特性ようりょくそはマイナス要素になること、しんりょくを発動できればH252ダイマックスアシレーヌを珠キョダイベンタツで確1で倒せる事からこの特性となりました。
フシギバナは火力が絶妙に足りないポケモンであるため、少しでも火力を補助出来るようにいのちのたまを持たせています。
技構成は一般的に多く採用されている3つの特殊技と、隣でサマヨールがトリックルームを使用する際に守りたい場面が多いため、まもるを採用しました。
このポケモンは完全に日本一決定戦の環境メタ1点読みで採用したため、普段のランクバトルなどで使用する事は一切おススメしません!
トゲキッス
特性:きょううん
持ち物:するどいツメ
性格:ひかえめ
実数値:183-×-115-165-135-132
努力値:180-0-0-76-0-252
個体値:31-×-31-31-31-31
技構成:マジカルシャイン / エアスラッシュ / このゆびとまれ / まもる
先発で出して サマヨールのトリックルームサポートが主な役割ですが、相手の初手がフシギバナやゴリランダーやドラパルトがいる場合はダイマックスして迅速に処理する事も期待して配分を決めました。
すばやさ準速にしているのは同じ種族値80フシギバナやトゲキッスミラーを意識して。耐久方面はダイマックスさせれば適度な耐久で、ダイマックスさせなければ迅速に倒れてトリックルームエースに繋げられるような調整にしました。
技構成は役割であるこのゆびとまれと、タイプ一致で役割対象を倒すためにマジカルシャインとエアスラッシュは確定。あと一つは炎技かまもるで迷いましたが、エースバーンとガオガエンを構築に採用している事から炎打点は足りていると判断し、構築としての安定感を上げられるまもるを採用しました。
ガオガエン
特性:いかく
持ち物:オボンのみ
性格:なまいき
実数値:201-136-127-106-133-58
努力値:244-4-132-44-84-0
個体値:31-31-31-31-31-0
技構成:うっぷんばらし / しっとのほのお / すてゼリフ / ねこだまし
H=奇数最大
B=いかく込み珠エースバーンのとびひざげり耐え
C=H252ナットレイをダブルダメージしっとのほのお確定2発
Aは端数で余りをDとしました。
構築の潤滑油として活躍できるように耐久に厚く振ったガオガエンです。
構築的に辛いエースバーンのダイマックス技やアーマーガアの積み技を許したくないためしっとのほのおは確定で採用。相手の行動を一度止められるねこだましと相手にデバフをかけられるすてゼリフも確定で、残り1枠は高いA種族値を活かした攻撃技としてフレアドライブとうっぷんばらしで悩みましたが、後述のサマヨールのじならしとのシナジーを考えうっぷんばらしを採用しました。
ギガイアス
特性:すなおこし
持ち物:じゃくてんほけん
性格:ゆうかん
実数値:191-201-150-×-106-28
努力値:244-220-0-0-44-0
個体値:31-31-31-×-31-4
技構成:いわなだれ / ばかぢから / ヘビーボンバー / じごくづき
この構築のエース。採用理由は構築経緯に書いた通りです。
調整はPJNOで使用した個体の流用ですが、持ち物をじゃくてんほけんにする事でトリル下では最強のポケモンになったと思います。
じゃくほ発動ダイロック=等倍ではない飛行タイプ、炎タイプはダイマックスしてもほぼ全てのポケモンが確1です。HB特化ダイマックスガオガエン(そんなポケモンいませんが)ですら62.5%の中乱数1発。等倍でも非ダイマックスポケモンはだいたい飛びます。
じゃくほ発動ダイナックル=H252ダイマックスバンギラス確1です。
じゃくほ発動ダイスチル=H252キョダイブリムオン確1です。
じゃくほ発動ダイアーク=HB特化サマヨールに隣のサマヨールのじならしと砂ダメを合わせて確定です。Bに補正かけてなければ確1。
ダイマックスさせても強いのですが、余裕がある時はあえてダイマックスさせずにじゃくてんほけんを発動させて全体技のいわなだれを打ち込みます。(当たれば)相手を一掃出来るため爽快です。
4倍弱点がなく、耐久も高いため返しの攻撃もだいたい耐えてくれます。
ギガイアスは本当に強い。このポケモンの採用率が低いことが腑に落ちないです。
サマヨール
特性:おみとおし
持ち物:しんかのきせき
性格:のんき
実数値:147-×-179-80-170-27
努力値:252-0-100-0-156-0
個体値:31-×-31-31-31-0
技構成:ナイトヘッド / じならし / いたみわけ / トリックルーム
今作でトリックルームを使用できるポケモンとしては一番信頼できるポケモン。その高い耐久を武器に複数回トリックルームを貼ることを目指します。
BとDの調整は隣にエースバーンを並べた際に相手のポリゴン2のダウンロードで攻撃が上がるようにしました。本音を言えばBにもう少し振りたかったのですが、ドラパルトのダイホロウやエースバーンのダイアークはこのポケモンに被弾させない立ち回りを心がける事で対策しました。
トリックルームは確定。 ナイトヘッドは安定打点として。じならしはギガイアスのじゃくてんほけんを発動させるため。いたみわけは相手を大きく削ったうえで自分のHPを回復できる最強の技です。
採用しなかった技としてサイドチェンジがあげられます。この技も強いですが、勝手に相手がサイチェン読みして一方的に択を押し付けられるだけで十分だと判断し、採用は見送りました。
■選出
・先発トリル選出
先発: + or
後発: + or
初手エースバーンやトゲキッスでサマヨールのトリックルームをサポートします。サマヨールのトリックルームを貼らせてくれなそう時はガオガエンに交代して、盤面を整えてからサマヨールでトリックルームします。70%はほぼこのパターンの選出です。
・後発トリル選出
先発: + or
後発: + or
相手の初手によってトゲキッスをダイマックスさせるか判断します。トゲキッスのダイジェットとエースバーンの高火力技を合わせる事は非常に強力ですし、トゲキッスのマジカルシャインやエースバーンの高火力技で相手を雑に削ってから後発のトリルエースをダイマックスさせるのも強力です。そのあたりは相手の選出に合わせて判断します。
あとは相手の構築に対して柔軟な選出を心がける事が大切だと思います。 相手の選出が読み切れない時はトリルエース2体を裏に控えさせて刺さっている方をダイマックスさせる事も多いです。ギガイアスもフシギバナもダイマックスさせなくても強いポケモンであるため、その辺りは選出に柔軟性を与えてくれていると考えてます。
■まとめ
2020年はコロナウイルスの影響で会場でのライブ大会がなく残念でしたが、こうやって公式がオンラインで大会が開いて頂けたことは非常にありがたいなと思います。
初めての全国大会出場でそこそこの成績を収められて、更には来年の全国大会の権利まで頂けることになるのは出来すぎな結果です。本当に運が良かったと思います。
来年の全国大会のルールはまだわかりませんが、今以上に使用できるポケモンが増えて難しいルールになる事が予想されるため、気を抜かずに考察を進めて良い結果を残せるように頑張りたいと思います!