勝ち方はポケモンが教えてくれた三才ムック vol.880【電子書籍】[ ビエラ ]
2015年に行われたポケモンVGC世界大会であるWCS2015で日本人として5年振りの優勝を決めたビエラ氏の書籍。WCS優勝するまでの構築作成の考え方が詳しく解説されており、ポケモン対戦を志す全ての人が必読の一冊。
私がダブルバトルを始めるきっかけとなったのがWCS2015の決勝ビエラさん vs BIDCさんの試合です。
それまでポケモンのレート対戦はシングルで少しやっていましたが全く勝てなかったこともあり、ポケモンはストーリー攻略と図鑑完成のためのゲームとして楽しんでいました。
ゲーム部門の世界大会としてWCSが行われている事も知らなかったのですが、たまたまYouTubeでニコニコから転載されたWCS2015決勝戦の動画を観てダブルバトルで世界大会がある事を知りました。
しかも世界中から様々な方が参加している大会にも関わらず決勝は日本人同士の対決。聞けば5年振りの日本人優勝という事で、低迷していた日本でのポケモン対戦が盛り上がっていく雰囲気を肌で感じることが出来ました。
時は流れて2016年の秋。
「ポケットモンスター サン・ムーン」が発売される少し前のタイミングで、私もダブルバトル対戦に本格的に取り組むことを決意しました。
そうは言っても当時はリバティノートみたいな充実した情報を得られるサイトや、YouTubeなどでポケモンダブルバトルの動画を放送している配信者は少なく、手軽に構築の作り方や対戦のノウハウを学ぶ事は難しい状況。
そこで何よりも役立ったのが今回紹介の書籍「勝ち方はポケモンが教えてくれた」です。
本当に本が擦り切れるまで何度も何度も読み返してはメモを取り、ダブルバトル構築作りのエッセンスを学びました。
この著書のポイントはWCS2015優勝の構築が作られるまでの経緯として、それまでビエラ氏が考案してきた様々な構築の経緯や採用理由を含めて事細かに紹介されている事だと思います。
はじめて作った構築や大きな大会で結果を残した構築まで、ポケモン対戦で何よりも大事な構築作りの考え方を実例と共に深く深く学ぶ事が出来ます。
WCS2015優勝パーティであるガルーラを軸とした通称「CHALKボルト」。
これだけ完成度が高い構築を作ることができたのも、それまで数々の失敗や成功を重ねてきたからこそここに辿り着いたという事が良くわかります。
特にこの書籍で学んで実際のポケモン対戦で役立ったなと感じているのは、ダブルバトルの構築を作る上で大切な事のひとつである環境のトップメタをどう倒すかを具体的な例を挙げて分かりやすく紹介してくれているところです。
・ニョロトノのてだすけを受けたキングドラのりゅうせいぐんで環境トップメタのロトムを倒す
・クレセリアのてだすけを受けた"いのちのたま"を持たせた特性"てつのこぶし"のローブシンがアームハンマーで環境トップメタのメタグロスを倒す
この書籍で紹介されている一例を文字の説明だけで聞くと何が凄いのか分かり難いかもしれませんが、実際にポケモン対戦を何度も何度も重ねていると環境のトップメタを倒す手段を持っているか否かは非常に重要だと実感させられます。
その考え方を世界トップレベルの視点から解説してくれる事が非常に勉強になります。
他にも当時環境を支配していたガブリアスやガルーラをいかに倒していくかという事を試行錯誤している様子を、様々な実例を基に紹介してくれています。
この書籍はポケモンダブルバトルをする上で今でも活かせるアイディアやヒントがたくさん書かれています。
「勝ち方はポケモンが教えてくれた/ビエラ著」をまだ読んだことがない方には是非とも読んで頂きたいおすすめの一冊です。